脱磁とは?磁気が残る原因と対策を解説
EXAMINATION
脱磁機器
あらゆる製品の
脱磁ニーズに応えます
磁気応用分野60年以上のプロフェッショナルとして、
一般鋼材や特殊鋼材、各種マグネット、小型〜大型の部品まであらゆる製品の脱磁ニーズにお応えします。
EXAMINATION
磁気応用60年以上の
電子磁気工業が
あらゆる製品の
脱磁ニーズに応えます。
磁性材料の残留磁気による鉄粉の吸着などを防いだり、OA機器や計測器への影響を防いだりと、磁性材料の生産工程に欠かせない脱磁。
電子磁気工業は、磁気応用分野60年以上のプロフェッショナルとして、
一般鋼材や特殊鋼材、各種マグネット、小型〜大型の部品まであらゆる製品の脱磁ニーズにお応えします。
ヨーク式、コンデンサー式、コンベア式、低周波電源、複数交番型などにも対応。
特注機も承りますので、脱磁機器でお困りの方は電子磁気工業にご相談ください。
脱磁とは
一般的に鉄は「磁性体」といわれ、周辺の磁界の影響で容易に磁化されます。脱磁とは材料や製品などに「磁気を帯びた状態から磁気を減少させる」ことを指します。
1. 機械加工などの工程で鉄粉が吸着
2. OA機器・計測器類に影響をおよぼす
磁化された磁性体は、上記の様な不具合を起こす可能性があるため、脱磁の必要があります。
磁気が残ってしまう主な要因とは
- ①⼈為的な「着磁」⾏為
- ②機械加⼯やプレス
- ③研磨などの工程
- ④リフティングマグネットなどの搬送
- ⑤「⾼周波焼⼊れ」などの熱処理
- ⑥受け治具などからの磁気
- ⑦ワークの⽅向を回す
製品の生産にとって必要不可欠なもの
「脱磁」とは「着磁の反対」の意味を持ちます。着磁によって磁力を持った物体から磁力を取り除くという作業です。
熱処理コイル、加工の応力、摩擦、磁気探傷後など様々な製造工程でどうしても磁化してしまった「磁性体」は、
下記の様な不具合を起こす可能性があるため、脱磁の必要があります。
主な脱磁を行う理由
- キリ粉などが材料に付着してしまう
- 材料同⼠が吸着してしまう
- センサーなどの電⼦部品が誤動作してしまう
- 次⼯程でビット加⼯や切断などがやりにくくなる
- 納⼊先の脱磁規定がある
電子磁気工業では、工程の最後(出荷前)にこの脱磁を行い正常に戻すため、
ケースに合わせた製品をご用意しております。
電子磁気工業の脱磁機器の特徴
LINEUP
多種・多様なラインナップ
マグネットの脱磁に適したコンデンサー式(パルス磁場方式)の脱磁電源装置や、大型の鉄鋼材料製品の脱磁に適した低周波脱磁装置、手動/自動、直流/交流など、多種多様な脱磁機器を取り揃えております。
NEEDS
あらゆる製品の脱磁ニーズに応える
これまで脱磁困難とされてきた、大型の鋳鍛品(鋼材・棒鋼)や形状が複雑な金型などにも対応。
あらゆる磁性材料の脱磁ニーズに応えます。
ELECTRIC POWER AND SPACE SAVING
省電力、省スペース
コンパクトな構造でラインにも組み込みやすく設計。さらに省電源で効率的な脱磁を実現しています。
脱磁機器 関連製品
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脱磁器
円形部品に最適なヨーク式(3極)脱磁器や、軸物に最適な貫通型脱磁器をご用意しております。
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低周波脱磁装置
大型の鉄鋼材料製品(厚板、丸鋼材、金型材など)の脱磁に適した脱磁装置です。
低周波電流を採用しているため、磁界が製品内部まで浸透し、完全に脱磁することができます。 -
直流脱磁電源装置
直流磁化後の内部残留磁気の脱磁に使用する脱磁電源装置です。
鋼材(結束品)や長尺物の脱磁に最適です。 -
コンデンサ式脱磁電源装置
主に希土類・フェライト・プラスチック磁石の脱磁に対象とした、オイルコンデンサー式脱磁電源装置です。
ライン対応も可能です。 -
残留磁気測定器
脱磁後の評価などにお使いいただける残留磁気測定器です。
多機能小型の携帯用ガウスメーターなどをご用意しております。
よくあるご質問
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Q人体に影響はありますか?
Aペースメーカーを使用されている方は脱磁器に近づかないでください。
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Q脱磁機器の周辺のアナログ時計や電波時計は影響を受けますか?
A装置内に入れると磁気の影響を受けて変動する可能性があります。
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Q現在、使用している「脱磁コイル」を通過させても、希望する数値まで磁気を抜くことが出来ません。
こういった際に相談は可能でしょうか?Aこの様なご質問はよくいただきますが、次の事項(a~f)も合わせてご確認の上、お問い合わせいただけますと、
より具体的なご提案が可能となります。(a)脱磁を行いたいのは、どの様な材質のものか、また磁気特性は?
(b)対象となる物体の形状並びに⼤きさ
(c)現在使⽤されている脱磁器の種類(品名などでも可能です)、及び操作⽅法について
(d)対象物に対して、残留磁気を測定する部分と最低の磁気量は、どの値まで下げる必要があるか
(e)1度で脱磁を行いたい希望数量、⼜は脱磁スピード
(f)(可能であれば)脱磁器が置いてある場所、周囲の電⼒設備の有無についての詳細な情報 -
Q同じ操作で脱磁をしても、残留磁気の残る場所が異なってしまう。
また、同⼀種類の製品を同じ操作で脱磁しても、違った場所に残留磁気が残ってしまいます。A非常に多くのご質問をいただく内容になります。
「同じ操作で脱磁をしても、残留磁気の残る場所が異なってしまう」現象は、材料や部品の端部、及び凹凸部に現れやすいです。
特に、脱磁が終わって残留磁気が最⼩になったときに、磁区の微妙な変化が現れるためです。
特に、交流脱磁よりも直流脱磁の⽅が発⽣しやすいことが特徴です。それは、転極回数が少ないために、最終転極の電位差によるところが⼤きく影響しています。 材質が変わった、形状⼨法が変わった、場所や搬送⽅法が変わったといった状況の変化に対して、今までは、それに合わせて 転極位置を調整してあったが、脱磁条件が変わってしまったため、最適な位置が変化したことに原因となるケースが多いです。
この様なときには、再度位置決めの微調整をする必要があります。⼜、平均的に減衰させるよりも、アンバランスな減衰特性をもたせる⼒が良い結果をだすこともございます。それは、地球磁界とか他の磁界の影響を受けているからで、バイアスをかけた減衰磁界を加えることによって、他の磁界を打ち消すからです。直流脱磁後、交流脱磁を⽤いることも改善に繋がるケースがあります。
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Q部品を脱磁するのに、1個ずつではよく抜けるが、多数を箱に⼊れて1回で脱磁すると、中には脱磁されない部品があります。
A磁気の表皮効果(表面近傍に流れる性質)によって内側の部品に磁気が到達しないため。
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Q今まで、脱磁は問題がなかったが、その設備を移動し、別の場所に移したら、脱磁性能が悪くなってしまいました。電気的な性能は、今までと何ら変わっておりません。
A南北の地磁気の影響により、特に長物などは部品を回転させると数値が変動します。
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Q脱磁の性能を上げるには、脱磁器の磁界を強くすればよいのでしょうか?
A脱磁器の性能は、電気的な性能ではございません。あくまでも、脱磁出来るか出来ないかの性能となります。
電気的性能は、容量を増せば性能は上がりますが、電気的性能を上げても、脱磁の性能が上がるとは限りません。より強い磁界を加えても脱磁が出来ない場合は、消費電⼒だけ無駄になることも多いです。 -
Q交流脱磁では、内部まで脱磁されないのでしょうか?
A交流磁界は直流磁界と異なり、交流のもつ表⽪効果によって、磁束は内部まで浸透せず、表⾯から2〜3㎜で、それ以上は内部に向かって急激に減少してしまいます。従って、交流での脱磁は表⾯だけと考えて下さい。
※残留磁気計測器で測定して、表⾯上で磁束は計測されない場合でも、その部品が割れれば、内部の磁束が漏れ、開⼝部に現れてきますので、鉄粉を吸引するようになります。
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Q脱磁後の薄板を切断すると、残留磁気が出てきてしまいます。磁界を強くしても同じで脱磁されません。
A薄い鋼板を切断するときに、磁気のある⼯具で切ると、 鋼板の切り⼝に磁気が残ってしまうので、脱磁した⼯具を⽤いる必要があります。
鋼板の性質上、歪みが加わると、その部分に磁気が発⽣することもあります。脱磁には関係ないことなので、歪みの加わらないようにレーザー切断等の加⼯することが必要です。※この様な材料や基板に、プレス・打ち抜き加⼯するものは、 加⼯後に個別脱磁することが望ましいです。
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Q部品に電流を流し、その電流を減衰すれば脱磁されますが、コイルに電流を流し、その電流を減衰しても、部品の⼀部に残留磁気が残ってしまいます。
A磁粉探傷試験後、試験品に流す電流を次第に減少して脱磁する⽅法があります。この⽅法では、電流が直接試験品に流れるので、 磁束は円周状になり、外部には漏洩いたしません。従って、多少磁気が残っていても、 「脱磁されたように⽰されるだけ」なのです。
また、内部の磁束は計測できません。 コイルによる脱磁は、部品の両端に極が出来るので、少しの磁束でも検出できます。 -
Q部脱磁コイル内を通過するスピードは、遅い⽅がよいか、早い⽅がよいかどちらでしょうか?また、いくらでも早くしてよいのでしょうか?
A脱磁方法が直流転極の場合は極端変化はありませんが、交流の電流減衰の場合は部品の磁化状況に応じてスピードの調整が必要となります。
一般的には人が手で搬送する程度の速さが望ましいと思われます。 -
Q脱磁コイルの内径と品物の直径は、どの位の⽐まで調整可能ですか?脱磁コイル1個で⼤から⼩までの部品を処理したいのですが可能でしょうか?
A脱磁コイルの内径は、被脱磁材の外径に近いほど、効率的です。⼤きい内径のコイルに⼩さい径の部品では、効率が悪くなるので、コイルの中⼼に位置するより、内壁に近づけて脱磁した⽅が効果的です。
※このことを、「コイルの充槙率が⾼い、あるいは低い」といいます。その直径の⽐がどの位かは、コイルの磁界分布を調べ、その上でコイル内の磁界強度が得られる場所を使⽤すればよいわけです。但し、コイル1個で、あれもこれも、と兼ねるのはよくありません。
脱磁でお困りなら電⼦磁気⼯業にお任せ下さい
脱磁に関係するご質問はすぐに答えが出ないケースが多いです。特に、「脱磁が難しい部品」は、様々な⽅法を⽤いても、
思うような値になってくれないものです。脱磁でお困りの際は、お気軽にご相談下さい。
専任の担当者がしっかりヒアリングを行った上で、最適なアドバイスさせて頂きます。
業界別適用例
その他、各業界の脱磁ニーズに対応いたします。
標準品だけでなく、オーダー品製作も可能です。脱磁機器に関するご相談・お問い合わせはお気軽にどうぞ。